ポケモンカードの価格が最近急落していると話題になっています。かつては1枚が数千万円の高値で取引されるなど、投資対象としてバブル的な状況にあったポケモンカード市場ですが、その価格が下落傾向にあるという指摘があります。YouTuberのヒカキンが5000万円で購入したカードの買取価格が2500万円まで下がるなど、ファンからも落胆の声が上がっています。一体なぜこのような事態に陥ったのでしょうか。
ポケモンカードバブルの発生と拡大
ポケモンカードのバブルは、2016年の20周年を機に「子供向けのゲーム」から「遊べる美術品」という認識が生まれたことから始まりました。
- 20周年を機に「遊べる美術品」としての認識が広まる
- インフルエンサーの動画紹介で若年層の人気も高まる
- スターターパックの低価格も手軽に始められる要因に
このように、ポケモンカードがコレクター向けの投資対象として注目を集めるようになり、転売目的の買い占めが横行するなど、バブル的な状況が生まれました。しかし、最近になってその価格が下落傾向にあるという指摘がなされています。
ボックスの供給過剰が価格下落の要因に
ポケモンカードのボックスは、かつて常に品切れ状態が続いていました。そのため、ボックスを手に入れた時点で利益が出る状態で、転売目的の買い占めが行われていました。
- ボックスが常に品切れ状態で、入手時点で利益が出る状態
- 転売目的の買い占めが横行する
- 2023年夏ごろからメーカーがボックスの大量生産を開始
しかし、2023年の夏ごろからメーカーがボックスの大量生産を行ったことで、ボックスの供給過剰となり、プレミア化が解消されました。その結果、フリマアプリなどに大量のカードが出回り、シングルカードの価格も全体的に下落する事態となったのです。
投資家離れが価格下落に拍車をかける
ボックスの供給過剰によって、カードの高騰が期待できなくなったことから、投資目的の人々が次々とポケモンカードから離れていきました。
- ボックスの供給過剰でカード高騰の期待が薄れる
- 投資目的の人々が次々とポケモンカードから離れる
- 購入者が減ったことで高額カードが売れなくなる
投資家の離れ去りによって、高額カードの需要が急速に落ち込んだことが、価格下落の大きな要因となりました。値下げをしても売れなくなり、結果的に現在の価格下落につながったと考えられています。
YouTuberの影響は両刃の剣に
人気YouTuberがポケモンカードを動画で取り上げたことは、若年層の人気を高めるきっかけとなりました。しかし、その一方で高額なカードを購入するなどの影響もあり、バブル発生の一因ともなりました。
- YouTuberの動画紹介で若年層の人気が高まる
- 高額カードの購入なども影響しバブル発生の一因に
- YouTuberの影響は両刃の剣となった
YouTuberの影響は両刃の剣となり、ポケモンカードの人気を高める一方で、バブル発生の要因にもなってしまったのです。YouTuberの動画は、ポケモンカードブームの拡大と冷却の両面で大きな影響力を持っていたと言えるでしょう。
まとめ:バブル崩壊ではなく「正常化」と専門家は分析
以上のように、ポケモンカードの価格下落には、ボックスの供給過剰と投資家離れが大きな要因となっていました。しかし、トレーディングカード専門家は、これをバブル崩壊ではなく「正常化」と捉えています。
- バブルによってポケモンカードの知名度とプレイヤーが増加
- 市場の裾野はバブル前より拡大している
- 数年は価格が落ち着くが、節目で再び高騰する可能性も
バブルのおかげで、ポケモンカードの知名度が上がり、プレイヤーも増えたと分析されています。つまり、市場の裾野がバブル前より拡大しており、本当のファンだけが楽しめる市場に正常化したと言えるのです。今後は価格が落ち着くものの、30周年など大きな節目があれば再び高騰する可能性もあるとのことです。ポケモンカードの人気は根強く残り、健全な市場が続くことが期待されます。